外資系企業に就職・転職するには、一般的にTOEIC高得点が必要だ、というイメージがあるかと思います。
では実際に採用の現場では、一体何点以上必要とされているのでしょうか?
答えは500点以上です。
私はこれまで8社で勤務経験があり、うち外資系を5社経験してきました。
実際に自分が外資系企業へ転職してきた経験と、現在、外資系企業の部門マネージャーとして採用に関与している立場から、外資系企業で必要とされるTOEICスコアについて解説します。
TOEIC500点から可能
外資系企業に就職・転職するためには、TOEICスコアが500点レベルからでも可能です。
私は現在、外資系企業でシニアマネージャーをしており、これまでも企業でのスタッフ採用に関わってきました。
その経験から、TOEIC500点というスコアは「これくらいの英語力があれば、英語で最低限の業務をこなせる」と、現場として判断できる基準にしてきた点数であることが言えます。
また、この点数の認識は人事部サイドも共通で持っているものです。
採用側が最低500点を求める理由
採用サイドは求職者に対して、最低500点のTOEICスコアを求めています。
TOEICで500点を取る英語力であれば、英語での必要最低限の電話応対、メールの内容理解・返信ができる能力がある、と判断できるためです。
具体的に電話応対では、上司への取り次ぎができたり、簡単な内容の把握・上司や同僚への報告が、英語でできると期待されます。これは、日系企業の新卒者が、初めて日本語の業務で任されるような、簡単な応対を意味しています。また、英文メールについては、おおよその概要を理解するレベルが期待されます。
これらの電話応対やメールスキルはビジネスにおいて最低限のスキルです。これらを英語でそつなくこなすには、TOEICのスコアでいうと500点以上が必要とされているので、採用サイドもそれを基準にしています。
そのため、外資系企業は求職者に対して最低500点のTOEICスコアを求めるのです。
TOEIC500点で外資系企業に転職した実例(40代女性)
私が実際にTOEIC500点の40代女性を採用した事例を一つご紹介したいと思います。
当時、私は外資系企業のマーケティング部のマネージャーとして採用に関わっていました。私が採用に関わったその女性は離職中で、過去に外資系企業での勤務経験はありませんでした。履歴書に記載されていたTOEICのスコアは、ハッキリとした記憶はありませんが、500点を越えるか越えないか程度でした。
彼女は英語の実務経験はありませんでした。しかし、私はそれまでの彼女の経験と履歴書にあるTOEIC500点という数字を見て、外資系企業での最低限の業務は問題なくこなせるだろう、と判断し採用を決めたのです。
実際に彼女は入社後に期待通りの活躍をしてくれました。少し時間をかけながらも1日10件程度の海外からのメールを理解し、営業部やベンダーとの連携等をそつなくこなしていました。また、社内にいる外国人社員からの簡単な口頭での指示等もある程度把握し、不明点については英語に長けている日本人社員に確認をすることで確実に業務を遂行してくれました。
このようにTOEIC500点というスコアを持っていれば、彼女のように過去に一度も外資系企業での勤務経験がなくても最低限の業務はこなせるわけです。
TOEIC高得点を求められる職位もある
ただ、勿論、応募するポジションの職位が高くなるにつれて、TOEIC高得点が求められることになります。
例えば管理職で、かつ外国人幹部と頻繁に会議を行うような職位の場合は、800点以上必要となります。
また、このような高い職位の最終面接では外国人幹部が面接官となりますので全編英語での面接となます。この場合、TOEICでの点数以上に、実際に英語でビジネスコミュニケーションができるが見られます。
まとめ
外資系企業への就職・転職はTOEICスコア500点から可能です。
採用サイドの多くは、最低限の業務をこなすために必要な英語力の判断基準をTOEIC500点以上としています。
そのため、外資系企業へ挑戦したい場合はTOEICのスコアは500点以上を目指しましょう!
TOEICスコアを伸ばすためのオススメの本、スクールについてはそれぞれ別の記事で取り上げます。
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