日系企業・外資系企業問わず、転職する際は、いかに転職エージェント(人材紹介会社)を賢く使うかが、転職の成否を決めると言っても過言ではありません。
エージェントを上手く使えれば年収200万円アップも可能になるケースもありますし、 そうでない場合は自分が志望していない業種・職種の案件を薦められたり、せっかくオファーを得られた場合でも希望する年収を想定以上に下回ってしまうケースもあります。
エージェントを賢く使えるかどうかにより、転職の成功が左右されるのです。
転職を成功させるための必須ポイント
エージェントを使って転職を成功させる際に必要となるポイントは下記のようになります。
- エージェントに希望職位を共有する。
- エージェントに希望最低年収・希望年収は高めに伝える。
- 複数のエージェントを利用する。
それぞれ詳しく説明していきます。
エージェントに希望職位を共有する
エージェントを使って転職活動をする際は、まず対面または電話面談でのヒアリングがあります。基本的に下記項目は必ず聞かれます。
- 転職希望理由
- 現職について
- 希望業種・職種
- 現在の年収
- 希望年収
- 英語力(どの程度か・業務で使っているか)
- いつから新しい会社で就業可能か
- 履歴書・職務経歴書・英語レジュメの準備はできているか
エージェントからのヒアリングの際に、希望業種・職種に加えて必ず希望職位についても伝えるようにしましょう。なお、職位=タイトルと言ったりもします。
例えば、あなたがチームリーダーレベルでの転職を強く希望していて、スタッフレベルでの転職は全く考えられない場合は、そのことを確実に伝えましょう。
希望職位を共有しない場合のリスク
あらかじめエージェントに希望の職位を共有しておかないと、エージェントが希望にそぐわない求人を紹介してきたり、そのような案件への応募を強く薦めてくることがあるためです。
希望と違う案件を探して、紹介してくるエージェント側の時間も無駄ですし、その求人を確認し応募を断るあなたの時間も無駄になります。また、応募を断るのが悪い気がして、いざ応募をしてみたら書類選考・面接を通過し、内定まで出てしまうことがあります。そのような場合は、エージェント側は必死にあなたに対して、内定承諾の説得をしてくるでしょう。
特に職位はキャリア、給与に大きく影響するポイントですので、エージェントにはしっかりと希望を伝えるようにしましょう。
エージェントに希望年収・希望最低年収は高めに伝える
エージェントからのヒアリングの中で希望年収について必ず質問されます。自身の希望年収よりも少し高めに回答するようにしましょう。具体的には自身の希望よりも50万円~100万円くらい高めに言って大丈夫です。理由は2つです。
- 上手くいけば希望よりも高い年収で転職できる
- 相場や内定企業の基準よりも低い年収で転職しない
例えば、ある企業が700万円~900万円で予算を取っている求人案件に対して、あなたが希望年収600万円の候補者として、エージェントを通して応募したとします。そのケースで内定が出た場合のオファー年収は600万円か、良くても630万円程度となるでしょう。
せっかく内定を出してくれた企業は希望よりも高い年収を基準としていたのに、それよりも低い金額でオファーが出てしまうことになります。
しかし、もしそこであなたの希望年収が700万円であることが、エージェントより企業側に伝わっていれば、700万円のオファーを得ることができるでしょう。
過渡に謙虚にならず、自分の市場価値を理解しアピールする
日本人の美徳とされる謙虚さは非常に尊いものですが、実際のところは自信のなさからきている場合が多いのです。また、自分の勘違い(リサーチ不足)により自身の市場価値を過小評価しないようにしましょう。転職時が大きく給与を上げる一番のタイミングであり、入社後に大幅な給与アップを実現するのは困難です。
エージェントには希望年収・希望最低年収を自身の想定よりも高めに伝えておくようにしましょう。
複数のエージェントを利用する
転職活動をする際は一つのエージェントに頼るのではなく、必ず複数のエージェントを利用するようにしましょう。理由は下記の通りになります。
- エージェントによって得意な業界が異なる
- 独占案件を広くカバーできる
- 優秀な(自分に合う)コンサルタントに廻り合える可能性が上がる
では1つずつ見ていきましょう。
エージェントによって得意な業界が異なる
エージェントによって得意な業界や職種が異なります。IT業界を得意とするエージェントが2社あったとしても、片方は世界的な大企業案件を多数取り扱っていて、もう一方はスタートアップ企業が得意で隠れた高収入案件を多数抱えているといった例や、同じヘルスケア業界の中でも製薬会社、医療機器メーカー、あるいはライフサイエンスメーカーが得意なエージェントはそれぞれ異なるのです。
そのため、漏れなく幅広く案件をカバーするためには複数のエージェントを利用することが必須です。
独占案件を広くカバーできる
企業は通常、採用活動に際し複数のエージェントに対して一斉にJDの送付と共に候補者紹介の依頼を行います。しかし、企業が隠密に採用を行いたいマル秘案件の場合は、特定のエージェントにしかその求人案件の共有をしません。このような求人を独占案件と言います。独占案件は好条件であることが多いのです。複数のエージェントに登録しておけば、そのような独占案件を広くカバーすることができます。
優秀な(自分に合う)コンサルタントに廻り合える可能性が上がる
どのエージェントのコンサルタントも実力は均一ではなく、バラツキがあるものです。また、実力十分なコンサルタントであっても、必ずしも自分とは性格が合わなかったり、自分の希望が伝わらなかったりすることがあります。
複数のエージェントを利用すればコンサルタントを比較でき、優秀で自分に合うコンサルタントに廻り合える可能性が高くなります。
まとめ
エージェントを使って転職活動をする際に重要なポイントは3つあります。
- エージェントに希望職位を共有する。
- エージェントに希望最低年収・希望年収は高めに伝える。
- 複数のエージェントを利用する。
この3つを行うことで、より多くの案件に触れ、より好条件での内定をより早く得ることができるのです。
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