20代後半となり、転職を検討し始めている人も多いのではないでしょうか。
新卒で数年働いた後に、別の業界や職種に挑戦してみたい気持ちが芽生えたり、ステップアップとしてより大きな企業、もしくはより小さなベンチャーで働きたいと思ったり、30歳を前にして将来に不安を感じたり、と20代後半は多くの人が社会人人生の大きな転換期を迎えます。
しかし、ここで安易に企業を選んでしまってはいけません。しっかり自己分析を行った上で、転職活動に臨むようにしましょう。
私も29歳の時に、一社目の10人程度の小さな企業から旧財閥系の大企業に転職することができました。異業種ではありましたが、ポテンシャルを買われての採用となりました。しかし、その新しい会社で目に異常をきたし、半年で退職することになりました。「大企業で働いてみたい」という漠然としたものしかなく、業務内容の理解やキャリアの方向性の確立ができいなかったため、そのような結果となってしまいました。退職の時期がリーマンショックによる不況と重なり、次の職を得るまでに13ヶ月を要しました。
20代の転職は、30代やそれ以降の転職よりも選択肢は多く、転職できる可能性も高いですが、きちんと自己分析を行った上で企業選択をすることが重要なのです。
20代後半の転職理由
20代後半に転職をしたいと考える理由として、どのようなものがあるか。この年代によくある理由を6つご紹介します。
①やりたい仕事がある
他にやりたい仕事があるという、前向きな理由で転職を目指すケースが挙げられます。今の仕事には特別不満はないものの、他にやりたい業種や職種がある場合は、転職を検討するでしょう。
「現在の仕事をしているうちに、他の業種や職種に就いてみたいと考え始めた」という場合と「元々、希望していたものとは異なる仕事に就いたものの、やはり当初目標としていた仕事にチャレンジしたい」という2通りのパターンがあります。
②仕事内容に不満がある
「今の仕事が嫌だ」、「仕事が自分には向いていない」と強く感じている場合は転職を検討することになるでしょう。
③評価に不満がある
自己評価と上司・会社からの評価に大きな乖離がある場合は、その仕事が好きであっても転職を検討する理由になるでしょう。
④待遇に不満がある
給料が低い、残業時間が長い、福利厚生が弱い等の待遇への不満は大きな転職理由となります。自分がしている業務内容、そして業務量に対しての対価があまりにも低かったり、自分の時間が全く取れないような激務である場合は転職を考えるでしょう。
⑤将来に不安を感じる
その仕事をしていても将来性が無いと感じ、将来に不安を感じている場合は、タイミングを見計らって転職をしたいと思うでしょう。
⑥人間関係が悪い
人生の大半を過ごす職場の人間関係は、快適に働けるのかどうかを決める要素のひとつです。パワハラまがいのことをする上司、非協力的な同僚、社内いじめ等がある場合は転職をしたい気持ちになるでしょう。
20代後半の応募者に対し、採用側が求める2つの要素
採用をする企業は20代後半の応募者に対して、一体何を求めているのでしょうか。ここを正しく理解した上で、職務経歴書・面接で適切にアピールすることにより、採用確率を大きく上げることができます。
①即戦力として働ける
企業が中途採用を行う一番の理由は即戦力の人材を獲得するためです。20代後半の場合、一般的に社会人経験を3年~5年は積んできているので、入社直後から一線級の活躍を期待されことも珍しくはありません。
特に同一業界からの転職の場合は、その傾向が強くなります。
異なる業界への転職だっとしても、少なくとも社会人としての基本(身だしなみ・挨拶等)はできている必要があります。
②ポテンシャルが高い
20代後半の人材については、これまで業界経験・職種経験がなかったとしても、経験を少し積めば一人前になれるのか、というポテンシャルが見られます。
学業のバックグラウンドや、これまでの業務実績から、新しい職場での活躍を想像させることがポイントになります。
20代後半の転職を成功させるポイント
20代後半の転職で失敗しない、成功させるポイントを5点あげます。「給料が上がった」、「大企業に入れた」、「楽な仕事に就けた」ことが転職における成功ではありません。自分にとって良い転職でなければ、せっかく大企業に就職できたとしても、かつての私のように、すぐに退職することになってしまうでしょう。
①自己分析・中長期的展望の明確化
これまでの職務を振り返り、自分の能力・経験の棚卸をしましょう。そしてその能力・経験の土台を持って、中長期的に何をしたいか・どうなっていたいのか、を考えてみましょう。その中長期的な目標がはっきりすることにより、今回の転職の方向性が見えてきます。
②転職の目的を明確にする
目的もなく、あやふやな気持ちで転職をしてはいけません。
「同業種でポジションを上げたいのか」、「同業種で違う職種をしたいのか」、「異業種で同じ職種をしたいのか」「異業種で違う職種をしたいのか」により、転職活動の戦略が変わってきます。
自身の転職の目的をはっきりさせましょう。
③情報収集
いかに質の高い求人情報に多く触れることができるかどうかで、転職の成否は大きく左右します。企業HP・転職サイト・転職エージェント・LinkedIn等から上手に情報を得る必要があります。
④転職エージェントの活用
現在、企業の求人の多くは転職エージェントを介して採用がなされています。転職エージェントは非公開求人を含め、求職者が自力では探しきれない案件数を持っていますし、各企業・応募ポジションの採用ポイントもアドバイスしてくれます。
転職エージェントを効果的に活用することで、転職の成功はぐっと近づきます。
⑤自己アピール
「自身が未熟なことは理解しているので、貪欲に学び新しい仕事に臨む」という姿勢を転職エージェントを通して伝えたり、実際に面接の場でアピールすることです。20代後半という年齢は、社会人として成熟しておらず、まだまだ伸びしろがあると企業側は考えています。自分が意欲的であり、その仕事に対して熱意があることを示すことは非常に大事なことです。
以上の5点をしっかり押さえることにより、20代後半の転職を成功させることができます。
まとめ
20代後半の求職者に対し、企業側が期待しているポイントは2点あります。
- 即戦力として働けるか
- ポテンシャルが高いか
このことを正しく理解し、職務経歴書・面接で適切にアピールすることによって、採用確率を大きく上げることができます。
また、20代後半の転職を成功させるために必要なポイントが5点あります。
- 自己分析・中長期的展望の明確化
- 転職の目的を明確にする
- 情報収集
- 転職エージェントの活用
- 自己アピール
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